家事で重要な掃除場所のひとつでもあるトイレ。家事代行や家政婦サービスでは、必ずと言って良いほどお客様から作業箇所としての要望があります。それはトイレ掃除に「手間がかかる」「時間がかかる」などのイメージがあるからかもしれません。

　ここではトイレ掃除のノウハウやテクニック、使用する掃除道具や洗剤、効率アップするお手入れ方法やコツ、掃除に役立つ便利グッズなどを紹介していきましょう。

～洗剤の使い分け～

　誰もが悩むトイレの落としにくい汚れ。頑固な汚れを落とすために、市販の洗剤を効能別に紹介します。

　まず、トイレの汚れでいちばん気になるのが黄ばみ。原因は尿石で臭いの原因にもなります。尿石は尿に含まれるカルシウムが固まったものです。水を流しても残ってしまうやっかいな汚れ。そんな黄ばみには、酸性の洗剤が効果的です。尿石の主成分はアルカリ性なので、酸で中和させると楽に落とことができます。尚、酸性洗剤は間違って目に入ってしまうと危険なので、取扱いには細心の注意を払うようにしましょう。次に便器の水面に沿ってできる黒ずみ。原因は水垢とカビです。いかにも水回りの汚れって感じですよね。そんな黒ずみに効くのが、塩素系の漂白剤。除菌効果が高いので、便器内の雑菌を一掃してくれます。

　但し、紹介した2種類の洗剤は使用時に注意が必要です。よく洗剤のパッケージに、「まぜるな危険！」と書かれているのを見たことはありませんか。これは、酸性洗剤と塩素系漂白剤が混ざると、危険な塩素系のガスが発生してしまうので、同時に使用することはできないという注意喚起です。

　では、掃除はどうすればよいでしょうか。それは、1日おきに酸性洗剤と塩素系洗剤を使い分けることです。同時に汚れをおとそうとはせず、順番に丁寧におとしていきましょう。他の方法としては、洗剤として重曹を使うこともできます。重曹は安全性が高く、マルチに使える洗剤です。もちろんトイレの汚れにも効果を発揮します。家事のコツとして取り入れてみましょう。

～ウォシュレットの掃除方法～

　ウォシュレットは独自の機能が付いていて、一見掃除が困難な箇所ですが、ポイントを押さえて綺麗な状態を保ちましょう。ウォッシュレットと言えばノズルですね。その掃除方法としては、まずノズルを出しましょう。機能ボタン（入切）がある場合は、押せばノズルが出てきます。ボタンがなければ、手で先端をつまみ引き出します。その際は無理に引き出したり回したりしないように注意しましょう。ノズルが出たら掃除用のペーパーなどで拭きます。汚れが酷い場合は、歯ブラシや割りばしなども併用してうまくノズルの隙間に入るようにして、しっかり汚れをおとしましょう。また、ノズル専用のスプレーもありますので使うと便利です。そして今は脱臭機能のある便座も増えていますが、脱臭フィルターが汚れていると臭いの原因となり効果が薄れてしまいます。脱臭フィルターもこまめに掃除しておきましょう。